今日、サラダ専門店に足を運びました。知人に誘われての来店です。サラダ専門店とは、何とも意識の高い。
二千円もの高価なサラダを前に、思索に耽りました。イギリスでは、ベジタリアン専門店の閉店が相次いでいるそうです。『プレタ・マンジェ』のベジタリアン専用店舗『ベジープレタ』なる店が四軒も店を閉じたとか。かつては肥満防止やビーガン食の流行、脱炭素等々社会や環境の意識の高まりで人気を博したものの、今やインフレの波に呑まれ、社会への配慮よりも日々の糧を得ることが優先される世相となったようです。
社会学者の言葉を借りれば、生活に困窮する者は選挙にも足を運ばぬと申します。まさに今の世相を言い得て妙ではありませんか。生活の逼迫が、政治や環境、果ては健康への関心さえも奪い去るのです。
日本もまた、インフレの渦中にあります。このサラダ専門店の行く末はいかに。サラダのことばかり考えてたら、俵万智の詩が読みたくなりました。
・プレタ・マンジェ
サンドイッチを主力商品とするイギリスの健康を意識したファーストフードチェーンです。金融街に多いイメージ。
・俵万智
サラダと言ったら、俵万智のサラダ記念日でしょ。