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スマートなやり方ではなく、脳筋で地道に

スマートなやり方ではなく、脳筋で地道に

ホライゾンアセットの元トレーダーIJさんとの雑談の中で、ホライゾンアセットの共同CEOとして参画した明神茂さんについて伺いました。明神さんは、かつてキングオブウォールストリートと呼ばれたソロモン・ブラザーズの副会長を務め、日本人でありながらウォール街の大銀行の経営陣にまで上り詰めた金融界では知る人ぞ知る伝説の投資家です。

IJさんの言葉で特に印象に残ったのが、『畠中君、明神さんは書籍では滅茶苦茶天才のトレーダーと書かれているが、実際はそれほどスマートな人ではないんだよ。彼は日経225先物と現物のアービトラージをするため、当時は電話取引の時代だったから、バイトを225人雇い、1分おきに電話で各企業の価格を確認させ、それに基づいてアービトラージしていたんだ。伝説の投資家と呼ばれるのは、当たり前のことを地道にこなせる人間だからなんだよ』というものでした。

なるほど、確かに。スマートな方法を追求するよりも、脳筋でも単純明快な手段で結果を出す方が重要ですね。初期のGoogleが優れたコーディングや高性能コンピューターを導入するスマートな手法ではなく、データセンターにPCを山と集めた並列処理で検索速度を上げたように、力技でも結果を出すシンプルな発想こそが、成功の源泉だとIJさんの言葉から実感しました。





・ホライゾンアセット

イギリスのヘッジファンドです。


・日経225先物と現物のアービトラージ

日経225先物とそれに含まれる225銘柄との価格差を利用した取引です。日経225先物が現物価格と乖離することがあるので、そこの裁定取引です。