TOP ブログ

ChatGPT o1 pro mode 課金してみた

ChatGPT o1 pro mode 課金してみた

思い切って「ChatGPT o1 pro mode 」に課金してみました。月額3万円という価格は、この手のサービスとしては高額ですが、その分、その「思考力」の鮮明さは群を抜いています。複雑な数学的問題を提示しても、こちらが求める解法や視座を示してくれます。この性能を前に、先日イリヤ・サツケヴァーが言及していた「これからのAIのトレンドは推論」という言葉が、改めて想起されます。AIの時代は、膨大な情報を機械的に再生する能力から、異なる領域間を自在に横断する「推論の力」へと軸足を移しつつあるのです。

 「推論」とはそもそも何か。それは言語、文脈、知識、状況といった多元的要素を内部モデルで動的に組み替え、新たな意味や整合性を備えた結論を導く行為であると私は定義します。それは、単なる組み合わせパズルではなく、一見すると何の接点もないように思える対象同士の間に、構造的類似やパターンを見いだすことです。

たとえば、華道における本歌取りの手法、伊勢神宮の式年遷宮に見られる再生と継承の反復構造、ベイズ統計学による事後確率更新の動的モデル、これらは表面的にはまったく異種の活動領域です。ただ、少し思考を巡らせれば、それぞれは過去の価値を否定せず、むしろ折り重ね、再解釈し、現在へと昇華させるプロセスを備えています。機械的反復ではなく、全く異なる知の領域間での飛躍が行われ、思考は常に刷新され、AIが単なる応答機械から、新たな思考様式を切り拓く媒体となるとき、「推論」は、その中心的なエンジンとなります。AGIの輪郭は日ごとに濃さを増しつつありますね。