TOP ブログ

発明

発明

発明について綴られた友人の論考を読みました。非常に良いです。発明とは本質的に既存のものへの批判と新たな創造を含む行為です。

現代アートのパイオニア、マルセル・デュシャンによる『芸術係数』という概念は、自分の意図した表現と実現された表現の無自覚的な差異のことを指し、そしてそれらを鑑賞者が解釈、翻訳し、評価を下すこと、これが創造行為であると論考では述べられています。

この点に関して、ロラン・バルトの文学理論を武器に読解するのなら、この差異は、作品が本質を要請することで作者の死を引き起こし、結果として作品自身によって予期せぬ方向へ導かれ生まれるものであると解釈できます。

そして、特に私が共感したのは、好奇心と文理分けへの否定に関する部分です。学問が知識の系統樹の枝に過ぎないという見解に、私も強く同意します。また、サルトルのまなざし論に基づいて考察すると、普段は意識されない、空気のような存在の椅子が誰かのまなざしによって突然存在感を持つように、異なる学問の視点を交えることで新たな発見へと繋がり大きなブレイクスルーが起こり得ると確信しています。故に理系文系と区別がある限り、椅子は常に空気のような存在であり続け、発明における批判力、つまり既存のものを壊し新しいものを創造するプロセスは存在しえないのです。





・発明について綴られた友人の論考を読みました
2024年に東の青龍が天に昇る時、大發明が起こるのである-N次元の發明と發明家としての生き方 – ——2024年 今年の抱負! - 100BANCH
上記のリンクです。

・既存のものへの批判と新たな創造を含む行為
全共闘運動もない2024年、若者のロマン主義的革命の欲求において壊すべき対象が自分の体しか見出すことのできない、破滅的な生活を送る10代の少年少女に『発明があるではないか!!』と伝えたいです。

・好奇心と文理分けへの否定
偶然ですが私も先週金曜日の日記にて同じようなこと書いてましたね。