大統領選挙、都知事選、総裁選。政治の季節が、また巡って参りました。先日の米国大統領候補討論会では、バイデン氏の痛々しい発言が、共和党の追い風となったようです。上院、下院、大統領職。この三権を共和党が独占する可能性が見え始めました。
目を国内に転じれば、私の個人的な好奇心として、新左翼の動向が気になります。共産党に愛想を尽かせた、彼らの票が、意外にも自民党に流れているという話を耳にしました。一見矛盾するこの現象も、よく考えれば理解できます。理想の政党が見当たらない現状では、現実的な選択として自民党に投票する。自民党は保守を標榜しつつも、リベラルな面も持ち合わせているのです。
通俗なうたい文句として、政治の季節と称しましたが、都知事選での若者の投票率は低迷しています。この状況は同時に若者のロマン主義的な思想の行方を考えさせます。もちろん、左派のあさま山荘や右派の浅沼稲次郎暗殺事件を賛美するつもりは毛頭ありません。政治への無関心が広がる中、青春はどこに向かうのでしょうか。自己破壊的行動への危惧さえ感じずにはいられません。
政治を通じた自己実現なんてのは、もう流行らないですね。庄司薫の『赤頭巾ちゃん気をつけて』を思い出します。