北朝鮮は従来、強靭な金正恩を支持する音楽でのプロパガンダ活動を行ってきましたが、最近になって新たな試みがなされているようです。ひと月前に発表された『親近なる父』という曲は、欧米の若者を中心に人気を博しているそうです。
この曲は、昭和戦隊アニメのような曲調の『コンギョ』等の従来の曲と一線を画し、ポップで軽快なメロディーと歌詞で構成されています。歌詞に込められた賛美の意図は従来と変わりませんが、音楽的なアプローチが大きく変化したことが確認できます。
一方で日本共産党も2019年に『WE ARE 共産党!』というポップな曲を発表しており、私個人の主観も多分に入りますが、思想運動における音楽がポップなものに路線を大胆に転換しているように感じます。このような動きは、訴求力を高めるために、流行の曲調に照応していると言ってしまえばそれまでなのですが、教養主義が終わりを告げた事と紐ずけて考察してみても面白いかもと思います。外交インテリジェンスに関して佐藤優ほどの識見は私にはありませんが、自分なりに考察してみようと思います。