怠慢からか日課として皿洗いを行うのが難しく、かねてよりこの些細な作務を翌日へまた翌日へと遷延させがちでした。しかし最近、その習慣を改める知恵を得ました。
それはすなわち、シャワーを浴びる際に同時に皿洗いを済ますことでございます。シャワーにあたっては、皿を洗うことを意識する必要はございません。ただ例の水の潺々たる音が行き交う間に、食器を洗剤とスポンジでなぞるだけで良いのです。すると、肌の垢が清められるとともに、こびりついた皿の汚れもまた流れ去ります。こうして振る舞えば、洗う物は残らないはずです。
さて、皿の後にはまだ部屋の整頓の課題が残されております。あらゆる有象無象が放置され、趣味の書籍からむき出しの段ボールまでが所狭しと積み重なっております。これをどう始末すべきでしょうか。恐らくは皿洗いの知恵と同じように別の日課に便乗するのが一策かと存じます。