本日、昨年9月ごろに注文し長い間入荷待ちだった、曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』がついに私の手元に届きました。実は、この本を注文したことさえ記憶の片隅に追いやられていました。たしか、昨年9月にルース・ベネディクトの『菊と刀』を読んだ際、更なる読解のために日本人の道徳観についての知識を補強しようと、注文した気がします。『南総里見八犬伝』は、江戸時代を代表する文豪、曲亭馬琴が28年の歳月を費やして完成させた長編小説です。物語を大雑把に言うと、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の八つの徳を象徴する霊玉を持つ八犬士を見つけ出す、壮大なRPGのような冒険を描いています。ドラゴンボールよろしく、物語の初めにはこれらの霊玉が四方八方に散らばります。薬師丸ひろ子の映画で有名ですね。小学生の頃にアマゾンプライムビデオにて見た記憶があります。この作品は江戸時代の勧善懲悪の物語であり、現代の複雑で多面的な正義を描くマーベル映画の『シビルウォー』などと比較して、はるかに気楽です。江戸時代に『南総里見八犬伝』や赤穂事件が人気を博したことを思い返すと、日本の精神に深く根付いている儒教の影響を強く感じざるを得ません。うちの会社でも、『南総里見八犬伝』に倣って、仁義八行のように、社員一人一人に徳目を授けてみても面白いかもしれませんね。